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建物状況調査って必要?メリット・デメリットと費用のまとめ

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2023.12.26

「建物状況調査に興味はあるけれど、調査費が高そうだし本当にやるべき?」

中古住宅を購入する際に気になるのが、建物の不具合ですよね。

見た目が綺麗だから大丈夫だろうと購入したものの、入居後しばらく経ってから雨漏りが発生した、なんていう話はしばしば耳にします。

中古住宅の個人が売主の場合、契約不適合期間は、一般的に引き渡しから2〜3ヶ月のことが多いため、この期間を過ぎてから発生した修繕費は自分で負担しないといけません。

そこで中古住宅の購入時に検討されるのが、建物状況調査です。

建物状況調査とはホームインスペクションという検査の一種で、この調査を行うことで、
契約前に建物の現状を把握することができます。

中古住宅の媒介の際に、建物状況調査に関する説明が義務付けられているため、すでに仲介業者から説明を受けたという方も多いのではないでしょうか。

しかし調査をおこなうか決める前に、一体いくらかかるのか、売主と買主のどちらが費用を負担すべきなのか、しっかりと把握しておきたいですよね。

本記事では、建物状況調査をするべき理由とともに、かかる費用と、誰が費用負担をするのかについて詳しく解説しています。

建物状況調査には興味がないという方も、中古住宅の売却・もしくは購入を予定しているのであれば知らないと損をする情報なので、ぜひ契約をする前に記事を読んで参考にしてみてください。


監修者情報 印南和行
(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、一級建築士、一級建築施工管理技士、不動産コンサルティング技能士試験合格) 全国不動産売却安心取引協会 理事長。住宅専門チャンネル「YouTube不動産」が「わかりやすくて参考になる」と大好評でチャンネル登録者9万人、総視聴回数2100万回を超える(2023年5月1日現在)。著書に「プロ建築士が絶対しない家の建て方」(日本実業出版社)、「プロが教える資産価値を上げる住まいのメンテナンス」(週刊住宅新聞社)がある。


1 建物状況調査は実施するべき

結論からいうと、中古物件売買時の建物状況調査は、実施するべきです。
なぜなら、建物の現状を把握することは、売主・買主どちらにもメリットがあるからです。

そもそも建物状況調査で一体何を行うのかというと、具体的には下記の部分を目視や非破壊検査により確認します。

建物状況調査は、日本ではまだ馴染みの薄い検査です。しかし、2018年4月1日より宅地建物取引業法(宅建業法)が改正され、中古住宅の売買において、仲介業者は媒介契約時に、建物状況調査の斡旋の有無についての説明を行うよう義務付けられる等、近年日本でも建物状況調査の活用が推奨されています。

1-1 建物状況調査のメリット

建物状況調査には様々なメリットがありますが、主に挙げられるものは下記の4つです。

また、その他の大きなメリットとして、『既存住宅売買瑕疵保険の加入申し込みに活用できる』という点が挙げられます。

この保険に加入していれば、万が一、入居後に

・構造耐力上主要な部分
・雨水の侵入を防止する部分

などの場所で修繕が発生しても、かかった費用を保険金で補うことができます。

1-2 既存住宅売買瑕疵保険の加入申し込みに活用できる

では、具体的にどのようにすれば、既存住宅売買瑕疵保険に加入できるのかというと、まずは瑕疵保険適合検査を受け、合格する必要があります。

もし検査に不合格だった場合でも、指摘された箇所の補修等を行い再検査に合格すれば、瑕疵保険に加入することができます。

この『瑕疵保険適合検査』と『建物状況調査』は別のものです。
しかし、共通する検査項目があるため、建物状況調査を行うと、その結果を活用して瑕疵保険加入の申し込みをすることができるのです。

建物状況調査と瑕疵保険適合検査を同時に済ませることができる分、建物状況調査費+瑕疵保険の費用のみで瑕疵保険の申し込みができるというメリットがあるので、瑕疵保険加入を考えている方におすすめの方法です。

瑕疵保険に加入する際は、瑕疵保険法人に登録している検査会社に建物状況調査を依頼する必要があります。該当する検査会社は、一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会のHPから検索することができるので、依頼予定の検査会社が該当するか気になる方は、一度チェックしてみてください。

1-3 瑕疵保険に加入するメリット

瑕疵保険に加入する主なメリットは、下記の4つです。

中古住宅の売買でもっとも多い不具合は、雨漏り・排水管などからの漏水です。瑕疵保険はすべての不具合に対して補償があるわけではありませんが、雨漏りの修繕は基本的に補償対象となります。

1-4 瑕疵保険に加入するデメリット

一方で、瑕疵保険の加入にはデメリットもあります。

売主にとってのデメリットは、調査の結果保険に入れないほどの不具合が見つかった場合、基準をクリアするためには工事が必要になること。

買主にとってのデメリットは、保証期間が最長5年と短い点です。

また、瑕疵保険の費用が、検査費用とは別で必要になります。瑕疵保険料は売主と買主のどちらが支払うべきという決まりはないので、話し合いで費用の負担割合を決めることになります。

2 建物状況調査のデメリット

建物状況調査にも、いくつかデメリットがあります。
もっとも大きなデメリットは、目視・非破壊検査のため、すべての劣化や不具合が判明するとは限らないという点です。建物状況調査とは、あくまでも建物の状況を把握するためのものであって、瑕疵を見つけたり、瑕疵がないことを保証する目的で行う検査ではないのです。
そのため、建物状況調査で問題がなかったとしても、その後雨漏りなどが発生する可能性はあります。
また、建物状況調査は義務ではないため、売主の同意を得られない場合は実施することができないという点にも注意が必要です。
建物状況調査は屋根や外壁など外から判断できる場所だけでなく、壁や床、屋根裏などの屋内に入って行う調査もあります。そのため、居住中などの理由で、検査を断る売主もいるのです。
もし検査を断る理由が居住中だからという場合は、
・検査にかかる時間や内容
・建物に傷をつける検査はしないということ
・事前の掃除や家具の移動は不要なこと
上記の点を強調して、仲介業者を通じて説得をすることで、同意を得るようにしましょう。
さらに、マンションの建物状況調査を行う場合は、共用部分の調査も行うため、事前に管理組合からも許可を得る必要があります。

3 建物状況調査の費用相場

費用は調査をする業者によって変わりますが、マンション・戸建共に相場は5万円前後です。ただし、建物状況調査の対象にない範囲、例えば、床下や小屋裏に入って詳細まで調査する場合など、オプション費用がかかる場合があります。
業者によっては低価格な分、検査項目や報告書が必要最低限の簡素なものであったりするので、価格だけで選ぶのはおすすめしません。
報告書のサンプル画像をHPに掲載している業者も多いので、建物状況調査を行う際は価格だけでなく、検査項目や報告書のサンプルなども確認してから業者を選ぶようにしましょう。

3-1 費用は調査をする側が負担する

瑕疵保険と同様に、建物状況調査もどちらが費用負担をするという決まりはありません。
そのため、一般的には売主が実施する場合は売主が、買主が実施する場合は買主が費用を負担します。

4 まとめ

建物状況調査は安心を買うという意味でも、たとえ費用を自己負担してでも実施するべきです。
実施は義務ではありませんが、事前に建物の状況が分かるだけでなく、既存住宅売買瑕疵保険に加入ができる可能性があるなど、建物状況調査は費用対効果が非常に高い検査です。

「築年数が浅いから大丈夫」
という考えは危険です。

なぜなら、たとえ新築物件であっても、引き渡し前のホームインスペクションで、施工不良が発覚するケースもあるからです。築浅で経年劣化はなくとも、初めから不具合がある可能性も考慮すべきです。

自治体によっては、建物状況調査実施のための補助金を交付しているところもあるため、実施を迷っている方はまず補助金の有無だけでも調べてみてはいかがでしょうか。

中古住宅の売却や購入を検討している方は、建物状況調査を上手に活用して、後悔のない売却や購入をしましょう。


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