達人のご紹介MASTER INTRODUCTION

数年前に、相続不動産のご売却をお手伝いさせていただいたお客様のご紹介で、資産処分のご相談を頂きました。

ご主人は84歳、奥様が80歳のお二人暮らし。お子様はおられず、現在は不動産収入と年金暮らし。
この度、空室になった物件をリフォームして貸すのが良いか？思い切って売却した方が良いか？で悩まれていました。

周りの友人・知人からは、
「もったいないから売らない方が良い。」
「直して貸せば、長期的に家賃収入が入ってくるのに。。。」
と言われていたそうです。

確かに、借金の無い不動産。継続的に入ってくる不動産収入は魅力的です。
ただ、今回の場合、空室になった借家は築50年を超えており、リフォーム費用の見積もりを取ったら最低300万円はかかるとのことでした。

リフォーム資金300万円はお客様の手元にあります。
借家として貸し出せば家賃月額8万円は見込める物件です。
ただし、リフォーム資金の回収には3年以上必要です。
利益が出るのは3年以降。お客さあのご年齢を考えると、私はリスクに感じました。

このお客様も、今は大変お元気ですが、ご高齢であることもあり、手持ちの現金を使うことにご不安をお持ちでした。

贅沢をしなければ、年金で十分に生活できる。
そして、近い将来、病院や高齢者施設のお世話になるかもしれない。
そう、思われていたのです。

お客様のお考えを十分に伺った上で、お二人のご不安を解決する為には、先ず、手持ちの資金（現金）を減らさない。
次に、いざという時の為に不動産を現金化しておくことで不測の事態に迅速に対応可能なのでは？と、ご提案させて頂きました。

もちろん、少しでも高く売れるよう、販売戦略も含めご説明させて頂きました。

おかげさまで、不動産売却も戦略どおりスムーズに進み、今は、私のビジネスパートナーである税理士・司法書士・ファイナンシャルプランナー等でチームを作り、不動産売却後の税金のこと、今後の生活費の事などもサポートさせて頂いています。

「山根さんに相談してよかったです。不動産とは関係ないところまでしっかりサポートしてもらって、本当に良かったです。
次にご相談する時は、家の売却ですかね？」と、笑顔で語られるお客様を見ているだけで、すごく嬉しく思いました。

7年前に新築分譲マンションを購入された時は新婚で、3LDKのマンションで何の問題もなく幸せに暮らされていました。

時は流れ、ご相談に来られた時は、5人家族になられておられました。
「5人家族で3LDKのマンションはちょっと手狭なんです。」
「今は子供が小さいから（5歳、3歳、１歳）、まだいいですけど、後数年後には・・・。」と、言う訳で戸建への住み替えを希望されておられました。

お客様の心配事は、
・住宅ローンが残っているけど大丈夫か？
・私達で戸建住宅がかえるのか？
の2点。

お客様のご期待に添えるべく、調査を開始。

一つ目のご心配事である住宅ローンの件は物件査定の結果特に問題ない（ローンの残額よりも高く売れる）と判断。
また、戸建て住宅の購入に関しても、ご夫妻の希望エリアであれば予算的にも特に問題はなさそうです。

後は、売却の時期と購入の時期。
住み替えの場合、売るのが先か？買うのが先か？これとても重要です。

通常は売却を先行させるのですが、今回は売却と、購入がほぼ同時進行することができました。
（7年前に購入したマンション、まだ住宅ローンが残っていましたが、結果、購入した時よりも高く売れ、戸建住宅もご希望のエリアで予算内でご購入いただけました。）

お客様は、「月々の返済がほぼ同じで、マンションから戸建（新築）に住みかえる事ができて、とても嬉しいです。」と、大変ご満足頂けました。

少し前の話（リーマンショック後）ですが、知人の紹介でマンションの売却相談を受けました。
このお客様は住宅ローンの返済、及び納税が滞っており、競売直前の状態でした。

ご相談を受け、私はすぐに区役所（固定資産税等の納税）、金融機関の担当者と打ち合わせを行い、状況を把握したうえで任意売却提案を行い、なんとか各担当者から了承を頂きました。

金融機関の担当者からは「本当にそんな値段で売れるの？」と嫌味っぽく言われましたが、結果は、2カ月後に査定価格で売買が成立し、決済は重い空気の中、粛々と事務的に進められ無事終了しました。
決済が終わって、「山根さん。本当にありがとうございました。」と、売主（ご相談者）さまは、深く頭を下げられました。

不動産売却にはいろいろな事情があります。
購入とは違って、ネガティブな事情もあります。
それでも、少しでもお客様の力になれるよう、日々精進を続けていこうと深く思いました。